図解例
- もしも第4波が第1波の頂点のかなり上で終了すれば、長い第5波は衝撃波として分類すべきである。
- A波は3つの波で構成されているので、B波はフラットな修正局面と同じく、A波の始点近くまで下げると予想されるが、実際には明らかにそうはならない。
「もしも第4波が第1波の頂点のかなり上で終了すれば」という文言ですが、衝撃波の条件である「第1波と第4波の重複」を少し拡大解釈しているようです。隙間が大きいということは、それだけ波が強いという捉え方をしなければいけないのでしょう。修正波にそれを求めるのは不自然です。
上図左の間違ったカウントですが、形的には、ABCフォーメーションのB波という解釈もできるかもしれません。ジグザグに見えなくもありませんし。副次波が見えないので厳密な分析はできないのですが、ここではそういうことを言っているのではないと思います。
そもそもこういう形状の波を見たときに、上述した「強い波」であることを感じるべきで、まずは森を見ろ、ということなのだと思います。副次波など見るまでもないだろうと。
- 副次波のカウント⇒波の分類の手掛かりとなることもある。
- 逆に、全体的な波の正しい形⇒副次波の正しいカウントのガイドになることが多い。
副次波の分析から入るのは正しいとは言えず、全体から見るのが重要なことのようです。
波の「正しい姿(The Right Look)」
エリオットは、波の「正しい姿」は、全ての段階のトレンドで同時にはっきりすることはない、と警告している。
↓(解決策)
波の姿が最もはっきり現れる段階に焦点を絞る。
- 「1時間足」が混乱するとき→「日足」、「週足」
- 「週足」では可能性があまりにも多岐にわたる→「短期」(長期での方向がはっきりするまで)
- 動きの速い相場で小さな波を分析するとき→短期のチャート
- 動きの遅い相場→長期のチャート
まとめ
今回のガイドラインの内容は、私としては少しショックでした。波動原理における波の形はフラクタルですから、どのような時間軸においても、同じように見えると思っていました。むしろ、そうではないということになるでしょうか。
波の「正しい姿」は、全ての段階のトレンドで、同時にはっきりすることはない、とエリオットに断言されてしまいました。
ある波の副次波を読み取ろうと追及しても、不可能な場合もあるのでしょう。突き詰めれば分析は可能だと思っていたのですが、そのような考えは改めないといけないのかもしれません。
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