基礎を学ぶ

基礎を学ぶ

最良の学習プロセスは、1時間足のチャートを付けることであり、

すべての可能性に対して心をオープンにしながら、株式相場のあらゆる動きをエリオット波動のパターンに適合してみることである。

エリオットの時代には、最小単位は1時間足だったようです。労力を使うことで理解が深まる、違うものが見えてくるというのは確かにあると思います。行き詰まったときにアプローチの仕方を変えることで、ヒントを得られたり、打破できることもあるのではないかと、一応心に留めておきます。

エリオット波動のパターンに適合してみる、このことが波動原理の勉強を挫けさせる根源の事柄だと思います。適合させることができないのです。チャートを見ても何が何だかわかりません。教科書どおりの波形であれば適合させることもできるのでしょうが、そうではない波形のほうが多いです。

これができるレベルに持っていくことが大変で、まずはルールやフィボナッチを含めたガイドラインなどの知識の習得ということになります。しかし未来への保証はないため不安になります。どこまで信じ切れるかってことになると思います。

投資手法をいつも最も有効な波のカウント法に合致させながら、他の解釈もできるということを知っていれば、

予期しない事態にもうまく適応できるようになるだろう。別の解釈の可能性を直ちに株式相場の見方に取り入れて、変化し続けるあらゆる相場の環境にも対応できるということを忘れてはならない。

波形のルールを厳しく遵守することは、

無限の可能性を比較的狭い範囲に限定するうえで大きな価値があるかもしれないが、色々なパターンに柔軟に対処できれば、マーケットで何が起こっていようとも、「そんなことはあり得ない」といった叫びを発することはなくなる。

最高のアプローチは演繹法である。

演繹(えんえき、英: deduction)は、一般的・普遍的な前提から、より個別的・特殊的な結論を得る論理的推論の方法である。

演繹の代表例として三段論法がある。「人は必ず死ぬ」という大前提、「ソクラテスは人である」という小前提から「ソクラテスは必ず死ぬ」という結論を導き出す。この例のように二つの前提から結論を導き出す演繹を三段論法という。演繹においては前提が真であれば、結論も真となる。

引用元:演繹|ウィキペディア

演繹法のことを知らないと話にならないのですが(私は知りませんでした)、シャーロック・ホームズの言葉を例に載せています。詳しくは書きませんが、

  • これはあり得ない・・・。
  • これもあり得ない・・・。
  • 残ったものが、真実に違いない。

このような論法らしいです。ピンポイントで正解を言い当てるのではなく、消去法のような若干回りくどいものでしょうか。ただ残ったものを真実にしてしまうという点で、消去法よりも強い気がします。

波動原理に当てはめると、「エリオットのルールが認めないこと」を知っていることが前提となります。「最高」のアプローチと明言するくらいですから、見た瞬間判別できるような、そんな安直な波は存在しないのかもしれません。若しくは念には念を入れて、注意深く奢ることなく相場を読む必要がありますよ、と自戒の念も込められているのでしょうか。

それなりに自信があるとしても、時間が掛かるから面倒に感じるとしても、演繹法を実行しようと思います。

認められない波

認められない波

上図は「間違ったコンセプトとパターン」に載せたものと同じで、エリオットが間違っているという「イレギュラーなタイプ2」の図解です。

この第2波らしき場所に出現している修正波ですが、ジグザグ、フラット、トライアングル、どれにも該当しません。ここでカウントを間違ったせいで、第5波の上に発生した波が余ってしまうことになります。波動原理を知っていれば、このようなカウントはおかしいと気づくはずです。上述した、「エリオットのルールが認めない」波なのです(エリオット自身は間違ったのですが)。

参考:イレギュラーなタイプ2|用語の補足説明

適用するルールの例

  • エクステンション
  • オルターネーションの法則
  • 波の重複
  • チャネリング
  • 出来高

エリオットのルールが、メカニカルなシグナルを出してくれることはほとんどない。

エリオットのルール、ガイドラインへのアプローチには、「考えること」と「作業」が必要である。

プライスアクションに通じるものがあると思います。

プレクターの予想

演繹法の一例として、著者プレクターの予想が載っています。

参考:9つの波の段階

  1. グランドスーパーサイクル:○Ⅰ、○a
  2. スーパーサイクル:(Ⅰ)、(a)
  3. サイクル:Ⅰ、a
  4. プライマリー:①、○A
  5. インターミィーディエット:(1)、(A)
  6. マイナー:1、A
  7. ミニュット:○ⅰ、○a
  8. ミニュエット:(ⅰ)、(a)
  9. サブミニュエット:ⅰ、a【最小単位:時間足】

参考:9つの波の段階|5つの波のパターン、「波のモード」

1976年、プレクターの予想

1976年、プレクターの予想

画像引用元:Dow Jones Industrial Average – 1900-Present|StockCharts

1976年、プレクターの予想-1

1976年、プレクターの予想-1

画像引用元:[Article] A Track Record of WP Application to the Stock Market – Part II|SOCIONOMICS

プライマリー波として①②③とカウントを振っているのですが、予想の段階だからだと思われます。結果的にはトライアングルのB波になったようです。①②③のカウントはABCになります。

 

 

 

 

 

1976年ごろ、プレクターの予想、図解

1976年ごろ、プレクターの予想、図解

1975年、プレクターの予想

1975年、プレクターの予想

画像引用元:1975年のチャート(ヤフーファイナンス)|ダウ平均マン

1976年、プレクターの予想

1976年、プレクターの予想

画像引用元:1976年のチャート(ヤフーファイナンス)|ダウ平均マン

1977年、プレクターの予想

1977年、プレクターの予想

画像引用元:1977年のチャート(ヤフーファイナンス)|ダウ平均マン

プレクターがどのような予想をしていたか、書籍には詳しく書いてあるのですが、面倒なのと難解なためここでは詳細は書きませんが、波動原理のルールやガイドラインが散りばめられています。私が理解できた点については、上のチャート上に書き込んでみました。

メモ書き

  • 一般に第4波はより小さな段階の前の第4波の価格帯を割り込むまでは下げないものですが、・・・。しかし、こうしたルールは絶対的なものではないと思われます。
  • 逆対称型トライアングルのフォーメーションの次には、その三角形の最も広い幅のところまで株価は上昇すると予想されます。
  • 第3波の副次的な第1波と第5波は、その時間と大きさという点で均等になる傾向があります。

プラクターは、1977年1月にピークを付けると予想していたのですが見事に的中しています。

最も重要なこと

波動原理は、しばしば来る株式相場の前進や後退期間の相対的な「規模」を事前に知らせてくれることである。

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