修正波(Corrective Waves)の特徴
推進波がメジャートレンドの方向にいつでも比較的簡単に進むことができるのに対して、
修正波についてははっきりと識別するのが難しい。
修正波ではトレードしないのが最善策なのかもしれませんが、それも時間軸によるでしょう。修正波の中にも推進波は存在してますし、メインとして見ている時間軸によってトレードチャンスの回数が変わってくると思います。
チャンスが少ないとトレードでのプレッシャーがかかってくるので、失敗してもすぐに次のチャンスがやって来ると考えておくほうが、精神的に良いように思います。私の場合ですが。
ただしそのような場合でも、大きいトレンドだけは絶対に意識しておかないといけません。同じ衝撃波でも、トレンドに乗っかっている衝撃波と逆行している衝撃波では違うと思うからです。チャートを見ていると、この基本的なことをついつい忘れてしまうもので。
修正波はかなり多様な波形をとる。
複雑になったり、単純な形になることもある。
この書籍(「エリオット波動入門」)中、「複雑」、「単純」といった言葉が度々でてきます。恐らくですが、複雑というのは複合型修正波などのことで、単純というのは単体のジグザグ、単体のフラット、単体のトライアングルなどのことだと思っています。
ちなみに、シングルジグザグという言葉は使われてますが、シングルフラット、シングルトライアングルという言葉は使われていません。
参考:修正波におけるオルターネーション|オルターネーション(交互)の法則
テクニカル的には「同じ段階」の波であっても、「異なる段階」の波のように出現する。
実践的には、このことが修正波のカウントを難しくしている元凶であり、致命的な問題点のように思います。
ABCと見たまんまにカウントするだけでは間違っているかもしれないわけで、常に波の段階を考慮しておく必要があります。波動原理のカウントの、テクニック的な部分になるのではないでしょうか。
逆に、修正波の項目でこのようなことに言及しているということは、推進波ではこのようなことはそれほど起こらないとも考えられます。だとすれば、推進波についてはもう少しシンプルに考えて良いのではないかとも思っています。
修正波が終了したり、事後的にわかるようになるまで、
修正波が認識できるパターンとはならないこともよくある。
エリオット(著者?)がこう断言しちゃっているわけですから、修正波が完成するのを待ってその後のことを予想する、というスタンスがやはり無難ということになります。
修正波に関する一番重要なルール:
「修正波は決して5つの波とはならい。」
逆に言えば、「5つの波となるのは推進波(衝撃波とダイアゴナル)だけ」ということになります。トライアングルは「3-3-3-3-3(a-b-c-d-e)」の5波動ですが、修正モードの「3つの波やその変形」の文言が示す、「3つの波の変形タイプ」という扱いなのだと思います(5つの波という捉え方はしない)。
参考:修正モード(Corrective Mode)|5つの波のパターン、「波のモード」
メジャートレンドとは逆方向の最初の5つの波の動きは、
修正局面の終わりではなく、その一部にすぎない。
間違っているかもしれませんが、上図のようなことを言っているのではないでしょうか。ただ私が思うに、このパターンはジグザグに限ったことですよね。フラットとトライアングルでは、最初のA波は3波動のはずですから。
「修正の一部」という見方が大切なのだと思います。トレンドと逆方向の5波動の波というのは、ジグザグのA波とC波、フラットのC波、この3つしかありません。これがわかるだけで、修正波の分析においては大きなヒントになるはずです。
前提として、5波動の波なのか3波動の波なのかの区別ができないとどうしようもなく、それが非常に難しかったりするわけですが、そこはひとまず置いておきます。
衝撃波、ジグザグ、フラット、トライアングルなどのパターンまでは認識できなくても、その前段階として、波の連続性を見ることも必要だと思います。ライブであれば当然このような見方になるでしょう。
上述しましたが、修正波と思われる場所で5波動の波が出現した・・・、これはもうジグザグ一択なわけです。波の道中の分析であれば、たとえば衝撃波であれば必ず交互になりますし、3波動の波が連続で出現していればフラットかトライアングルの2つに絞られる、といった具合です。
修正のプロセスは2つ。
- 急激な修正(こう配型):メジャートレンドに対して急こう配の形になる(ジグザグ系)。
- 横ばいの修正(横ばい型):価格が先立つ波の始点まで戻ったり、その先まで逆行する動きを含むことが多い。波の値幅は実質的に帳消しにされる(フラット、トライアングル、複合型)。
この2つのプロセスについては、オルターネーションの法則で詳しい説明がされています。ただし、どこまで戻すかということについては言及されていません。
参考:衝撃波の第2波が「急こう配」の修正となるときは、その第4波は「横ばい」の修正になると予想される(逆も同じ)。|オルターネーション(交互)の法則
※どこまで戻すかについては、以下のガイドラインです。
参考:修正波の深さ
修正のパターン
- 「ジグザグ」(5-3-5、①シングル、②ダブル、③トリプル)
- 「フラット」(3-3-5、①レギュラー、②拡大型、③ランニング)
- 「トライアングル」(3-3-3-3-3、収束型①上昇、②下落、③対称、拡大型①逆対称)
- 「複合型」(①ダブルスリー、②トリプルスリー)
各修正波の強弱の比較
上図は、私がイメージしている各修正波の強さです。強い順から、ジグザグ→フラット→トライアングル、となります。
修正波といっても、中身は、推進波と(ひとつ小さな)修正波の組み合わせです。ジグザグは推進波を2本含んでおり、フラットは1本、トライアングルにはありません。単純にこれだけでも、ジグザグは強いというのがわかります。フラットはやや強く、トライアングルで均衡状態になります。
推進波→修正波→推進波・・・、というのを繰り返すとすれば、推進波→ジグザグ→フラット→トライアングル→推進波、と進んでいくのが自然の流れかなと思います。
修正波の王道パターン?
これも私のイメージですが、上図のようなパターンが王道ではないかと考えています。第2波でジグザグ、第4波はフラット、まずはこれが基本路線です。トライアングルについては、単独で発生するよりも、他の修正波にくっついて最後に出現するのがお似合いという意味で、上図のようになりました。
以上は、私が今現在ぼんやりとイメージしているもので、今後変わるかもしれません。今はこういうふうにイメージして勉強しています。
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