「波の均等性」の概要
連続する5つの波における推進波の2つは、「時間」とその「大きさ」という点で、均等になる傾向がある。
最初の図は、時間を意識しないで描いてしまいました。「時間」と「大きさ」ということですから、縦軸だけでなく横軸も意識しないといけませんね。以前学習した、「エクステンション」と「オルターネーションの法則」と併せて覚えておくのが良いと思います。またフィボナッチとも関係してきますね。
参考:波の延長は、ひとつのアクション波でしか起こらない。|エクステンション(波の延長)
一つの波が延長するときは、延長しない残りの2つの波にも当てはまり、第3波が延長するときには、とりわけそのようになる。
完全に均等にならないときは、0.618倍が、次に起こる可能性の高い関係である。
「オルターネーションの法則」では、第3波が延長する場合、第1波と第5波にオルターネーションが発生するのはわかるのですが、第1波、若しくは第5波が延長する場合、それぞれ第3波と第5波、第1波と第3波が同じようになるというのは、どういう理屈なのだろうかと思っていたのですが、今回のガイドライン「波の均等性」によるものだったのでしょうか。
段階による計測方法の違い
参考:9つの波の段階
- グランドスーパーサイクル:○Ⅰ、○a
- スーパーサイクル:(Ⅰ)、(a)
- サイクル:Ⅰ、a
- プライマリー:①、○A
- インターミィーディエット:(1)、(A)
- マイナー:1、A
- ミニュット:○ⅰ、○a
- ミニュエット:(ⅰ)、(a)
- サブミニュエット:ⅰ、a【最小単位:時間足】
インターミィーディエットよりも大きいとき
書籍(「エリオット波動入門」)中は、実際のチャートを載せて説明しているわけではなく、数字の羅列のみです。理解するのに難儀しまして、更に理解したとしても実践で使えるようにするためには覚えずらく、チャートの図解も描いてみました。
今回の例は、第3波で延長が起きた場合の、第1波と第5波の関係性についてです。簡単に言うと、「大きさ」については以下の2種類あるということです。
- ポイント=実際の価格
- パーセント=上昇率
インターミーディエット段階以上の場合には、ポイントは使えないということなのです。そのため、パーセントを使うことになります。
なんだ、このガイドラインは使えないではないかと最初思ったのですが、よくよく考えてみると、このパーセントを使うことはないのではないかと思いました。上のチャートは月足ですが、比較している期間が20年もあるのです。20年もあれば、普通に考えてポイントは使えないですよね。物価の上昇を考えれば、同じように株価も上昇しているはずですから。
長いスパンでのスイングトレードをするつもりなら関係してくるとは思いますが、たとえば1時間足のチャートの端から端まで程度の期間であれば、その間に物価は上昇しないでしょう。素直にポイントを使っても良いと思うのです。
ちなみに上の例ですが、「大きさ」については理解できたのですが、「期間」に関してはわかりませんでした。
インターミィーディエット段階以下のとき
株価の均等性を見るときは普通目盛りで表示されるが、パーセント表示とほとんど変わらないからである。
長いスパンでのスイングトレードでなければ、この考え方で十分だと思います。例として以下の数値を示しています。1976年末の上昇局面のことらしいです。
- 第1波:47取引時間、35.24ポイント
- 第5波:47取引時間、34.40ポイント
ポイント数でもほぼ同じです。これで十分ですよね。
ちなみに今回の項目の最後の一文は、「このように波の均等性に関するガイドラインは、驚くほど正確であることが多い。」で締めくくっています。必須の知識です。
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